体のために食事を薄味にしたら、しょうゆかけられちゃった…
なんていう経験、ありませんか?
病院から塩分を控えるようにいわれているのに、全然いうことを聞いてくれなくてけんかになったり。
歯が弱ってるから食事のやわらかさにも気をつけなきゃいけなかったりして、本人よりも準備する方が大変ですよね。
実は、高齢になると味が濃いものを食べたくなるのには理由があったんです。
この記事ではその理由と、対処法をご紹介するので参考にしていただけたらうれしいです。
目次
高齢になるとなぜ濃い味を好きになるのか
高齢になると嗅覚・味覚の低下が現れるので、濃い味が好きというより通常の味付けが薄く感じるんです。
だから自然と味付けが濃くなってしまうんですよね…。
僕が子供の時、祖母の家ででてきたお味噌汁がしょっぱくて飲めなかったことがあるんですが、それも納得です
塩分をとりすぎるとどうなるか
塩分を摂り過ぎると、血液中の塩分濃度が高くなり、それを下げるために水分を多くため込むようになります。その結果、血液量が増えて血管がパンパンになり、大量の血液を流すために血管壁に高い圧力が加わるようになります。
よくいう「高血圧」とはこの状態のことです。
悪化するとどうなるか
高血圧になると心筋梗塞、脳卒中、腎臓病といった生活習慣病を患ってしまう可能性が高くなるんです。
内閣府によると、高齢者が入院する原因の多くは「脳血管疾患」で、病院に通う理由は「高血圧性疾患」が多いそうです。
つまり、塩分のとりすぎが大きな病気に発展する可能性が高いということですね。
濃い味が欲しくなる理由はわかったけど、このままだと高血圧が悪化しちゃう
そうですよね。減塩の大切さをわかっていても、毎日の食事が味気ないものになったら僕もしょうゆかけちゃうと思います。
そこで、減塩をしつつも満足のいく食事にする方法をいくつかまとめてみました。
・うま味を活用する
・酸味を活用する
・とろみをつける
これらの方法で、減塩しながらも食べ応えのある食事が作れるんです。
それでは詳しくご紹介します。
うま味を活用する
うま味とは、基本となる5つの味(甘味、塩味、酸味、苦味、うま味の5種類)のひとつで料理にコクやまろやかさ、深さを与える味で、消化の促進、胃液の分泌にもかかわっています。
成分としては、「グルタミン酸」「イノシン酸」「グアニル酸」などが知られています。
グルタミン酸…昆布や野菜に多く含まれている
イノシン酸…魚や肉類に多く含まれている
グアニル酸…干しきのこ類に多く含まれている
これらの食材を多く使ったり、これらから出ただしを活用すると塩分をおさえることができます。
酸味を活用する
酸味も基本となる5つの味のひとつです。すっぱい味ですね。
特に酢は減塩効果とともにからだに対して食欲増進、疲労回復の役割があるので暑さで食欲が低下しがちな時期には積極的に活用したい調味料です。
とろみをつける
味をしみこませるために煮込むのもいいですが、それよりもとろみをつけたほうが味を濃く感じることができます。
最後に水溶き片栗粉でとろみをつけるだけなので、煮込むより手間が少なくなるのもいいですよね。
味付けはわかったけど、うちのお義父さん、かむ力が弱いからやわらかいものしか食べられないの…
そう、高齢になってくるとかむ力や飲み込む力が弱くなってくるほかに、消化吸収機能も低下してくるので食材の硬さにも気をつけなければいけないんです。
歯茎でつぶせる程度の硬さにするためには、野菜や肉をくたくたになるまで煮込むか、調理済みの食材をミキサーにかけてゲル化剤で再度固める必要があります。
硬いまま食べると消化不良になったり、飲み込んだ時誤って気管に入ってしまったりするからです。
つまり、高齢者の食事には塩分量とやわらかさに気をつけなければいけません。
仕事もしているから、そこまでする時間がないわ
僕も介護食を作った経験があるのでわかるんですが、ものすごい手間なんです。
やわらかい食事を作るだけでも大変なのに、栄養面や減塩にも気をつけるって本当に大変です。
なので、たまにはお弁当に頼ることにしました。
介護食の宅配とは
最近お弁当宅配の車をよく見かけるようになりましたよね。
実は、介護食専門の宅配もあるんです。
メニューや料金はサービスによっていろいろなので、ご家族に合ったところで頼んでみるといいと思います。
過去に介護食宅配ランキングに記事を書いていたので、こちらも参考にしてみてください。
そして実際の中身や味付けも気になるところですよね。
ランキングのなかのメディカルフードサービスのお弁当を頼んで食べてみたんですが、スプーンで切れるほどやわらかくておいしかったです。
とろみもついていたことでまとまりやすく食べやすかったので、介助もしやすそうだと思いました。
実際に食べた感想と、メディカルフードサービスについてまとめたので一緒に見てみてください。
まとめ
自分の食事で塩分のとりすぎに気を付けるならまだしも、味覚や嗅覚が低下した高齢者に減塩を進めるのは難しいですよね。
ましてや食材のやわらかさにも気をつけながらって、本当に大変です。
毎日の食事で全部に気をつけるのは難しいので、たまにはお弁当を頼りながら食事を楽しんでもらうのが良いと思います。
メディカルフードサービスには、やわらか減塩食というメニューもあるので、血圧が気になる場合は試してみてください。
うちのお義父さん、高血圧なのにしょっぱいものが好きで困っちゃう