食事は単に栄養を取るだけでなく、家族とコミュニケーションを取る場としても重要です。
しかし、高齢になってくると、噛む力や飲み込む力が衰えてきて楽しく食事をすることが難しくなってきます。
おかずだけでなく主食であるご飯も、硬さや水分量に注意しなければ、食べにくく飲み込みにくいものになってしまい、せっかくの食事が台無しです。
そうならないためにも、介護食のうちでも特にご飯の作り方はしっかりと覚えておく必要があります。
この記事では介護食、特にご飯の硬さにスポットを当て、食べる方の能力に合わせた介護食ご飯の作り方を紹介しています。
ぜひ参考にしてください。
目次
食べる能力には個人差がある
ご飯の硬さをどうするか考える前に、実際に食べる人がどういう状態なのかを見極める必要があります。
柔らかめのご飯で十分食べられるのに、粒がほとんど残っていないようなお粥を出しても楽しい食事にはなりませんよね。
ご飯の硬さは性別や年齢では測れず、人によって合わせていく必要が有りますが、その基準となるのが次の表です。
引用:日本介護食品協会
この記事でのご飯の硬さの目安は、この表にある次の4つの区分に合わせて紹介していきます。
- 容易にかめる
- 歯茎でつぶせる
- 舌でつぶせる
- かまなくてよい
この基準はあくまで目安なので、実際に作るときには食べる方の反応を見ながら調整していくことが必要になります。
実際に作ってみて食べる方と相談しながら調節すると良いでしょう。
介護食を食べたことなくて作るって、「ちょっと大変そう」と思いますよね。そんな時は実際に食べてみることをお勧めします。
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介護食(ご飯)の作り方
ご飯の作り方といってもそう難しいものではありません。普通にご飯を炊く要領で水の量を変えるだけで特に難しいことはありません。
容易にかめる
この区分では、硬いものや大きいものが食べづらいが、飲み込むのは特に問題がないので、ご飯の硬さも普通から柔らかめですね。
普通にご飯を炊く時の米と水の割合は、
米1に対して水1.2(新米だと1.1)
これを基準にして、食べにくそうであれば、少しずつ水を増やしていき米の3倍程度がこの区分になります。
歯茎でつぶせる
この区分では、硬いものや大きいものが食べづらく、多少飲み込見づらさがある程度なので、ご飯の硬さも柔らかめから全粥ですね。
柔らかめのご飯は米1に対して水2〜3程度ですが、全粥は
米1に対して水5
の割合になります。全粥というのは一般的に言われているお粥のことです。
舌でつぶせる
この区分では、細かくて柔らかければ食べれて、水や飲み物が飲みづらいことがあるということなので、ご飯の硬さは全粥ですね。
かまなくてよい
この区分では、固形物は食べるのが難しく、水や飲み物も飲み込みにくいということなので、ご飯の硬さはペースト粥になります。
ペースト粥は全粥を元に作ります。
ペースト粥の作り方は、炊き立ての全粥とゲル化剤をミキサーに入れ1分以上攪拌します。
介護食ご飯(お粥)の保存方法
お粥の保存方法には、常温・冷蔵・冷凍の3通りありますが、適しているのはどれでしょうか。
それぞれ見ていきましょう。
常温保存
お粥の常温保存は、はっきり言ってお勧めしません。
お粥は水分量が多く、傷みやすいので常温での保存には向いていません。特に梅雨の時期や夏場は雑菌が繁殖しやすいので作ったらすぐに食べるようにしましょう。
冷蔵保存
お粥の冷蔵保存はできますが、翌日までです。
冷蔵保存する場合は、冷ました後密閉容器やフリーザバッグに入れるなどして保存してください。その際、梅干しなどを入れると雑菌を抑えられ安心です。
冷凍保存
お粥の保存で一番良いのは冷凍保存です。
冷凍保存であれば約2〜3週間程度は保存できます。
冷凍保存する際には、冷ました後1食分ずつ小分けにして密閉容器やフリーザバッグに入れて保存してください。
解凍する場合は、電子レンジまたは湯煎で解凍してください。
介護の注意点
介護食のご飯の作り方を見てきましたが、注意点が一つあります。
それは、介護やそれに伴う食事などに無理をし過ぎないでほしいということです。
介護は家族がするものと思っている方も多いと思いますが、そんなことはありません。
私も自宅での介護の経験がありますが、一人で頑張って体調を崩した経験があります。
私のように体調を崩さないためにも、食事だけでも外部の力を頼ることも検討してはいかがでしょうか。
「健康うちごはん」ならお試しもできるので、納得してから定期で頼むことも可能です。
また、実際に食べてみた方の感想が書かれた記事もあるので参考にしてください。
実際に食べてみた方の記事はこちら
介護は、自分でするものと思っている方も多いようですが、行政・民間問わず外部サービスをうまく使うことも大切です。
介護食の宅配に悩むなら、ランキングにした記事もあるので読んでみてください。
まとめ
介護は肉体的にも精神的にも非常に大変なものです。
一人で頑張らずにどんどん外部のサービスを利用してください。そうすれば、負担も軽くなり余裕が生まれてくるはずです。
自分の体も守りつつ、介護頑張ってください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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